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白内障と高齢者の交通事故

 

このブログでは身近な目の病気のことや、目に関する新しいことがらなどを書いていきたいと思います。

 

第1回目は最も身近な病気の1つである白内障についてです。

 

白内障は高齢になれば、だれもがなる病気で、目の中の水晶体というレンズが濁る病気です。年齢とともに進行し、視力低下やかすみを自覚します。また濁りに光が乱反射してまぶしさを感じる方もいます。治療は、初期の段階では点眼を使用することがありますが、見えにくくなった段階では手術が必要になります。手術は水晶体の濁りを取り除いて、透明な人工レンズを目の中に入れます。手術機器や技術が向上したため、手術は10分程度で可能になりました。

 

ところで、最近高齢者の自動車事故の話題が上がっています。
交通事故と、白内障は実は関係があると言われています。高齢者の事故は、認知機能の低下が原因とされていますが、視機能も大きく関与しています。
米国では白内障と診断され手術を受けた群の5年間の事故発生率が、手術を受けなかった群の約半分におさまっていたという報告があります。また白内障の進行が、認知症を増悪させる可能性が言われており、白内障手術を行なうことで認知機能を改善したという論文が日本でもいくつか発表されています。つまり白内障は見えにくさに加えて、認知機能を低下させ、それが高齢者の交通事故の一因となっている可能性があるといえます。運転時などに見えにくさを感じていれば、一度眼科で検査を受けることをおすすめいたします。

 

たけなか眼科院長  竹中丈二